末期日記新装版
カレンダー
最新記事
カテゴリー
最古記事
フリーエリア
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
どこもかしこも雪情報。にもかかわらず全く雪の気配も感じぬ帝国の隅から今日は。
うざきにございます。
さて、この度お目にかけますお話は、今月のフラッパでどうも顔は見せぬが姿を見せたあの水色の制服にマフラーの彼のお話にございます。
…あれって、ラインカラーとか車両の色から察するに、やっぱり……だよね?
しかし、あの辺の在来の子達のラインカラーって、場所によって違ったりしましてね、信越本線も新潟よりの辺りは同じ色なんですよね……なので一概にそうと言えませんけど、やっぱりこそこそ二次に一次も混ぜるような邪道をしている身としてはこーやっべーなーという冷や汗たらりな状況でして…
だったら、さっさと書けよ。と言う話なんですけどね。いかんとも…
と言う訳で、今回は非常に一次の彼が出ばったお話にございます。
一次と二次の絡みはイヤー
と言う方。
八高東上の方
八高篠山の方
八高兄ートの方
西武秩父八高の方
ともかく八高に関連するカプスキーの方は固く閲覧は……しない方が良いよ。うん。
ご覧になってからはね、その…色々な事……嫌だよ。うん。
だったら書くなよな!
はい、すみませんでした!
と言う訳で下からどうぞ
うざきにございます。
さて、この度お目にかけますお話は、今月のフラッパでどうも顔は見せぬが姿を見せたあの水色の制服にマフラーの彼のお話にございます。
…あれって、ラインカラーとか車両の色から察するに、やっぱり……だよね?
しかし、あの辺の在来の子達のラインカラーって、場所によって違ったりしましてね、信越本線も新潟よりの辺りは同じ色なんですよね……なので一概にそうと言えませんけど、やっぱりこそこそ二次に一次も混ぜるような邪道をしている身としてはこーやっべーなーという冷や汗たらりな状況でして…
だったら、さっさと書けよ。と言う話なんですけどね。いかんとも…
と言う訳で、今回は非常に一次の彼が出ばったお話にございます。
一次と二次の絡みはイヤー
と言う方。
八高東上の方
八高篠山の方
八高兄ートの方
西武秩父八高の方
ともかく八高に関連するカプスキーの方は固く閲覧は……しない方が良いよ。うん。
ご覧になってからはね、その…色々な事……嫌だよ。うん。
だったら書くなよな!
はい、すみませんでした!
と言う訳で下からどうぞ
きつい赤城卸しが吹き下ろし、あっと言う間に来た秋にのんびりする間もなく冬を迎えようとするその駅にえっちらおっちら自慢のディーゼルで辿りついた八高線は向こう端のホームに見しった人影が見慣れぬ恰好をしているのを目の端に止めた。なんとなく引っかかる物を覚え、何の気なしを装ってぷらぷらと橋を渡って相手を捕まえて声をかける。
「やあ、上越君」可愛いマフラーしてるねー
「げ、ハト高」
いかにもヤナ奴にヤナところを見られたと言う顔をした相手は、例年ならばした事がないような冬支度をしていた。いわゆるひとつの毛糸のマフラー。白地に濃緑と桃色のストライプが横に入ったそれは中々可愛らしいが、ちゃらちゃらした事が大嫌いな相手が絶対選びようもないデザインだ。
なるほどこれが気になったのか。と己の心の動きに納得し、それにしてもこの配色をどこかで見たことがあるようなと考えて…ふと、気がついた。
「君んとこの車両にそんな配色あったよねー」
高崎支社内を走る107系がそんな色だった。
高崎支社内を走る107系がそんな色だった。
そう言い募れば、相手はあ、だか、う、だか謎のうめきを上げ、顔色を七色に変化させている。竹を割ったような性格で、はっきりしない事まだるっこしい事が大嫌いなこの相手にしては珍しい歯切れの悪さだ。
面白い…
普段、こちらにこんな隙を見せず周りからも一線を隔した超然とした相手が隙だらけの姿を晒した事など滅多になく、常は隠している己の中の嗜虐心が頭をもたげるのを感じ口端が持ち上がるのをさりげなく上げた右手で隠す。
…ほんの少しの苛立ちと共に。
それに逆らう事なく更に追求を深める。
「ナニナニ手編み?」
わざわざ合わせて編んでくれるなんてさー」
そんな彼女がいたなんて…
「隅に置けないなーこのー」
茶化す風を装って肘で相手の横腹をつつき内心のもやとしたものを誤魔化す。それを避けながら真っ赤になって
「ち、ちげーよ!こ、これは…」
否定の言葉を叫ぶ相手のその必死さが面白くしかし苛立ちは増すばかりでそれを誤摩化す為により一層追及の手を深める
「またまたー知ってるよー上越君結構もてるもんねー」
それはその通りで、本性を表した時は別だが、普段は無口で無愛想な上、顔が顔(上司とほぼ同じ顔というのは矢張緊張するものなのだ)なので、上越
線は慣れるまでは取っ付きにくく怖がられるが、慣れてしまえば意外と気さくだし、さりげない気遣いはしてくれるし、何より人情に篤いので売店のおばちゃんから高崎観光案内のカウンターのお嬢さんまで幅広く人気がある。
つまり…もてる。
ただ本人が同じ顔の上司以上に壊滅的に鈍感なので気がつかないのとそういうお付き合いは粋筋の人とだけと決めているせいか全く特定の誰かと付き合ったという話を聞いた事はない。
そしてそれを証明するかの如く当人もその手の申し込みも、それに類する贈り物も一切拒んでいた。
実際、それを拒む場面に出くわした事も何度もある。貰うだけ貰って上げればいいのにと言った自分に相手は
―答えられもしないのにそんな事は出来ねぇ。
と答えた。
―俺達は鉄道だ。
人と違う。この姿のまま何十年も生き続ける…
一瞬触れ合う事は出来てもずっと一緒にはいられないだから…
―気を持たせるなんて残酷な真似はしちゃぁいけねぇんだよ。
そうきっぱり言い切った顔は見えなかったけれど、そういうものかと思ったものだ。
そうか、彼は特別な誰も持つ気はないのだと…
この先の長い年月も変わらず一人で生きるのだと…
そう思い妙に納得したものだ。
彼らしい、と。
それが、明らかに手作りと…贈り物とおぼしきマフラーをしている。それはそれだけその相手が大事だと、気をもたせるような事をするでなく、人と鉄道、流れる時間を越えて側にいる覚悟をした証なのだと見せつけるように…
誰だ?誰だろう。…じりと逃げる相手に近づき件の品を見れば、几帳面に大きさの揃った編み目が並んでいる綺麗な仕上がりでそれなりの腕の者が編んだとみてとれる。しかし、糸を切り替えるところなどところどころ始末が上手くない場所があって矢張これが素人の作だと推測できた。こんな素人の編んだマフラーなど、今時誰も巻きはすまい。しかしこの相手は自分の為に想いを込めて編まれた物ならば、そんな事気にも止める事はなく身につけるのだろう。
―ありがてぇ
この相手の口ぐせの通りに…
この相手にそこまで思わせる相手がいたなんて全く気が付かなかった。
「で、どの子なの?ここの駅の子?それとも君の路線の関係者?」
そういえば君んとこ美人の車掌さんいたよねー
「やっぱり美人?それとも気だてが良い子?でも色が白いのはお約束だよねー」なんてったって越後美人だもん。
そうだ、この相手よりも、この相手の大事なあの子よりも白く無くては許せない。この相手と並んだ時、見劣りのするような相手では当人はそんな事は気にしないかもしれないがこちらは納得が行かない。いいや、どんな相手でも……
「で、上越上官にはもう話したの?別に会社側にプライベートな問題を持ち込む君じゃないと思うけど、上官にだけは話しておいたほうが…」
理由の分からぬ苛立が気を高め次から次へと親切ごかした相手を追いつめる為の言葉を口から滑らせた。しかし、その上司の名が出た時、到頭我慢出来なくなったのか
「だから、その上越上官が編んでくれたんだよ!」
そう叫んだ。
「…ときちゃ…じゃなくて、上越上官が?」
余りにも意外な名前に虚をつかれ、一瞬いつも呼んでいる名前で呼びそうになったのを慌てて言い直す。
常ならばそんな言い間違いを許さぬ相手がそれに触れる事無く
「そうだよ!」
力一杯肯定に頷いた。
「へー」編物なんか出来たんだー
初耳だ。それを聞いてもう一度そのマフラーを見直せば確かに几帳面なそろった編み目は捻くれと見せかけ実は真面目なあの上官の性質を如実に表している…最後の詰めが甘いのも。
一度堰を切ると止まらないのか、
「い、いらねーと言ったんだけどよ、その…こないだのアイツの誕生日によ『今までのお返し』とか言われたらよ、その…」
「君、断れないよねー」
何故か必死の説明に納得する。
ふーん
すとんと胸のどこかに落ちて、謎の苛立がすっきりした。
この隙の無い相手のたった一つのウィークポイント。大事な養い子からの贈り物ならば、それはそれは大切に常はしないような己の趣味から反するような物でも身につけるだろう。
口も態度も厳しいが、結局、とことん、この相手はあの子には甘いのだ。
口も態度も厳しいが、結局、とことん、この相手はあの子には甘いのだ。
「なーんだ。そうだったのか」
実に清々しい気持ちでそう言えば相手はこちらが納得しているというのによっぽど他所でもからかわれていたらしい、そして貰った相手が相手なので下手な弁明も出来なかったのだろう、妙にムキになって言い訳する。
「な、何だよ、そ、そりゃ俺だってなーこんな女子供がするようなのは似合わねーて分かってるよ!だけど、ときの奴が…」
「似合ってるよ」
「は?」
言葉は素直に出て来た。そうだ、そうと分かれば、その色も配色も相手の空色の制服と相まってカラフルで可愛い。良いではないか。きょとんと瞬きをする相手の素の顔がおかしい。。あれ程、苛立ったというのにそんな事すらどうでも良い。自然に笑いが込み上げて来てくすくす笑う。
その笑いをどう取ったのか真っ赤になって
「わ、笑ってんじゃ…」
怒鳴りつけようとした機先を制し
「良かったね」
「あ?」
「あの日にそんなふうに言えるようになったなんて気持ちに余裕が出来たって事だよね」
良かったじゃない
にこにこと作り物でない笑顔で内心の安堵も込めてそう告げれば相手も
「…おう」
怒りの矛先を逸らされて、そして、こちらの言葉が嘘でもまやかしでもからかいの意味も含んでない、正味真心の言葉だと受け止めたせいか反論もせず、そんな受諾の返事をすると、先とは違う理由で、しかし先よりも赤くなった頬を隠したいのか深々とマフラーに埋めてしまった。だけど、それでも隠れぬほんの少しはみ出した真っ赤な耳のてっぺんが覗いているのが…
ー可愛い…
リリカルな配色に更に一つ加えられた鮮やかな色。
リリカルな配色に更に一つ加えられた鮮やかな色。
初めて目の前の相手にそう思った。
いやいやいや。ないない。慌てて自分に駄目出しをして
「に、してもさー」
そんな女子供がするようなのしてるとさー
「君も二割増しくらい可愛く見えるよね」
上擦りそうになる声を、気持ちを誤摩化すようそう茶化せ、ば…
ひゅお
目の前を一陣の風がよぎり、ぱらと舞い落ちた物がある。
「あら?」
銀色のそれは、まさか…
「最期に言いたい事はそれだけですか?」
少し短くなったと思われる己の前髪を確認する余裕も無く、そろ…と後ずさる。
「上越君、口調が逆さまなんだけど…」
てか、君がもとなの?上越上官の決めぜりふ
しまった、調子に乗ってからかいすぎた。いくら常と違って好きだらけでその…可愛いかったのだとしても相手の凶暴さは折り紙付きなのだ。いわば、海のシャチ、陸のパンダ。そして、普段用の丁寧口調で抜き身を引っさげている時は…
餓えたコアラに等しい。
エマージェンシーエマージェンシー
こうなったときの相手は自分にも手に余る。36系逃げるにしかず。
ー36系って型の車両なんかあったっけ?
全く関係無い事を考えている間にもつつと擦り寄った相手が
「そんなのんびりしている暇が貴方に残されてると…」
思ってんのか、こら!
ぶんと銀の閃光で自分のいた空間をなぐ。
「急がねーと、あの世行きの極楽列車に乗り遅れるぜ!」
割と懸命に身を逸らして躱し、ステップを踏んで、退却にかかる。それに追いすがってくるのは、他の時ならば大変結構かもしれないが、今はそんな余裕は無い。よせば良いのにそれでも最後の意地で
「駄目だよ、駆け込み乗車はどんな列車もお断りなんだよー」
飄々とした自分を演じる。案の定更に激こうした相手が
「うっせー」
危険な凶暴な銀色を煌めかせたその後ろで…
青空に似合うカラフルでリリカルなマフラーがひらりと舞った。
青空に似合うカラフルでリリカルなマフラーがひらりと舞った。
PR
